US Air Force Tokorozawa Transmitter Site のアンテナ群

所沢航空記念公園の300メーターほど北西に米空軍の通信基地があります。
下の写真が正面ゲートです。
赤白のタワーは基地のほぼ中央に立っていて、100メーターはありそうです。

正面ゲート

通信基地内は当然の事ながらアンテナファームです。

中央のタワーの脇に三角屋根が四、五棟並び、その裏に低い物置。東南に少し離れて倉庫と思われる窓のない建物が一棟。アンテナ以外の構築物はこれだけ。

ログペリ#1

Wikipediaによれば、ログペリアンテナ(Logperiodic Antena)が八基とディスコーンアンテナ(Discone Antena)が十三基あることになっていますが、ログペリ七基とディスコーン十基しか確認できません。

地内には立ち入れないので、とりあえず正門脇のフェンス際に立って見渡してみましたが、アンテナ同士が重なって数えられません。そもそも、基地は広すぎて一カ所から全体を見通すのは困難です。
外周を歩けば、それぞれを間近で、しかも、途切れずに見て回れますが、そこまでの元気は出ませんでした。
そこで、車で移動しながら数えることにしました。しかし、外周道路は車の往来が思いのほか激しくて、小刻みな停発車は交通の妨げになりそうです。 結局、西側二カ所と東側二カ所に停まるのが精一杯でした。
観察地点が粗くなると、位置関係を把握できず、重複して数えたり、逆に、数え落としたりしそうです。
上記は、このようにして得た結果ですので自信はありません。

ログペリ#2

その他に、トップにアンテナの載っていない、つまり、少なくとも基台としては機能していないタワーが3、4本建っています。 ステー状に張られたワイヤーにエレメントが含まれているとすれば、これは遊んでいるタワーではなくワイヤーアンテナの支柱ということになります。
これらを足せばWikipediaの13基に符合しますが、残念ながらディスコーンではないと思います。

注−グーグルマップで見ると、中央の高いタワーとログペリは区別がつかないかもしれません。
また、ワイヤーのみがステー状に張られているタワーも(Wikipediaで言うところの)ディスコーンと見分けがつかないかもしれません。
Wikipediaの筆者は現地に足を運んだわけでも、信頼に足る資料に目を通したわけでもなく、グーグルマップで数えたのだと、思います。
但し、私が思っているだけです。違っていたら御免なさい。

ログペリ#3

これらのアンテナが広大な敷地に散りばめられていて、全体としては疎らな印象です。

ログペリはステー式ストレートタワーに載っています。

下の写真がWikipediaが言うところの「ディスコーンアンテナ(Discone Antena)」です。

フェンス越しで判りにくいかもしれませんが、直径十数メーター、高さ10メーター内外の六角柱状に張られたワイヤーアンテナです。
実は、このアンテナも筆者の知るディスコーンとは、かけ離れています。
写真でも判るとおり、基地内のアンテナは六本の柱の頂点をワイヤーで結んでループを作っていますが、HFとはいえ、これがディスクと等価とは思えません。
かといって、円錐は一つしか見当たらず、つまり、バイコニカルにもなっていません。あるいは、1/4波長ホイップのように下半分をグラウンドで代用しているのでしょうか?

しかし、まあ、いずれにせよ、Wikipediaの記事に間違いはないのでしょう。何しろWikipediaなのですから。

ディスコーン

このアンテナ群を見て感じるのは「どれも背が低い」ことです。

我々ハムは遠距離通信を目指して少しでもアンテナを高くしようと務めます。
高くすれば打ち上げ角が低くなり、地表スレスレの伝搬が望めるからです。
電離層と地表との間を浅い角度で弾ませれば、より遠くと、より少ないホップ回数で結べます。
また、電離層に鈍角に入射すればMUFも上がり、HFの高い周波数に広帯域のバンドを多数割り当てられているハムにとって有利なのです。

低い打ち上げ角のデメリットはスキップゾーンの広がりですが、これこそがトランスミッターサイトのアンテナを低くしてある理由だと思います。
臨界周波数に満たない周波数を使い、低いアンテナで打ち上げ角を高く保ち、スキップゾーンを作らない。
つまり、この基地の主な業務である航空機相手の通信に高いアンテナは過剰品質どころか能力不足なのでしょう。

ただし、基地中央のタワーに据えられているアンテナは別です。
このタワーにはディッシュ(パラボラ)がいくつか取り付けられていますが、これは「横田基地」や「大和田通信所」とのマイクロウエーブ回線用だそうです。
光に近いU.SHFは建物や山などで遮られてしまうため、これらの障害物の上を超えるだけの高さが必要です。

2018年6月現在、基地を縦貫する一般道の建設中です。これに伴い中央の高いタワーを含む複数のアンテナ施設が撤去されました。
代わりに、低いワイヤーアンテナが数基、施設される模様です。

参考−MUFは、局間の距離/2を底辺とし、電離層の高さを高さとする直角三角形の正割(Sec)に臨界周波数を掛ければ求まります。

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