水平線

都心のビル群の先にかすむ青白い帯を初めて目にしたときには、海だとは気付きませんでした。
周辺の構築物や地形から推して海以外には考えにくいと解ってからも信じられませんでした。

そこで、確かめ算をしてみようと思い立ちましたが、
若い頃、きわめて不真面目な学生だった筆者は、まさに暗中模索の体、、
暫く空を仰ぎながら呆然としていましたが、そのうち、いたって簡単な計算を思いつきました。

浅間尾根駐車場から地(海)面に接線を引くと、それは地球中心からの直線と接点で直交します。
ということは、三平方の定理が使えます。

2005年以前のことで、奥多摩の山間にモバイル回線が届いているわけもなく、
帰宅してから地球のサイズをネットで調べて計算しました。

地球の半径は約6357Km。浅間峰駐車場の海抜を1000メーターとして。

海抜1000メーターの山頂からは113キロ先の地面(海面)まで見通せることが解ります。
浅間峰から東京湾までは80キロほどなので楽々とカバー範囲です。
つまり、カギは天気ということになります。

なお、数式の右に添付された図は、勿論、スケールモデルではありません。

蛇足−

曇天で眺望の冴えない日の浅間尾根駐車場、居合わせた人に「間近に見える奇妙な形をした山が大岳山」だと教わりました。
その人は「大岳山が東京湾から見えること」も教えてくれましたが、大岳山から僅か8キロほどしか離れていない、その場所、浅間尾根から天気次第で海が見える事実を何故か信じませんでした。

確かに、200メーターほど高さに差があります。
しかし、大岳山もピークが除いている程度では航路の目標にはならないでしょうから、 それより一割余り低いとはいえ殆ど同じ距離にあって、しかも、 綺麗に開いた花道の先の浅間尾根も見えていないはずはありません。

マジックミラーを挟むわけでもあるまいし、向こうから見えれば、こちらからも見えるはずです。

東京湾から大岳山より低くて際だった特徴のない浅間尾根を同定するのは、それは難しいかも知れません。
しかし、逆に浅間尾根から広大な東京湾は見逃しようがありません。

蛇足の蛇足−

大岳山からは、
東京湾と、その沿岸=東京のウオーターフロント、横浜、対岸の千葉、の他に、
三浦半島の西側にあたる相模湾もみえるそうです。当然、沿岸の鎌倉や江ノ島もです。
丹沢山系の東端ギリギリでしょうね、きっと、、

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